某日−月並な「風薫る五月」という表現がぴったりくるような日、新米館長は、メディアテーク1階南面のガラス壁がしずしずと動き出し、1枚また1枚と折りたたまれていくのを見守っていました。
広々とした開口部からは風とともに、建物内外の境界を意識せずに人が出入りする。う〜む、爽快。これは公共版縁側だな。きっと冬には、低くなった日射しが葉を落としたケヤキの枝越しに日だまりをつくるだろう。
メディアテークでは、この季節の土・日曜日、天候とオープンスクエアの催しを勘案しながら、ガラス壁をできるだけ開け放すようにしています。定禅寺通りと一体となった空間の、いつもと一味ちがう伸びやかさをお楽しみください。
末筆ながら、奥山前館長の後任として、4月に池田が赴任いたしました。どうぞよろしくお願いします。