今やテレビが無いという家庭は稀だろう。
どこの家でも、寝るとき以外は見てなくてもいつもスイッチだけはON。画像情報の大量消費時代は間違いなくやってきた。私はテレビ時代の到来に伴い「一億総白痴化」と言われて久しく育った「テレビっ子世代」であるが、いやいやどうしてうちの家族の場合は父も母も既に亡くなった祖母や明治生まれの大伯母までもみんなテレビが大好きだった。「テレビばかり見てるとバカになるよ」と怒られる時、それは決まって大人が見たい番組が始まる前で、チャンネル権は家長の特権と決まっていた。
時代は移り変わり、今やそんなテレビの番組作りのお手伝いをするとは夢にも思わなかった。参加者はやる気にみちていて初日から早くもロケに行きたいとうずうずしている。新技術の変革はあれど「人になにかを伝えたい」「自分の考えを聞いてほしい」という人間の欲望はつきないのかもしれない。
完成した参加者の作品は、ケーブルテレビ「キャベツ」で放送も予定されている。乞う御期待。