retake

とらえなおされる日常

retake とらえなおされる日常


ギャラリー4200

私たちがありふれた日常の中で見慣れている通りや風景、 道具などもちょっと視点をずらしてみるだけでどれだけ変わって見えることでしょう。 ギャラリー4200ではそんな日常のとらえ方をアート作品や社会学的な調査という手法で提示してみました。 誰もが同じく共有しているかに思われた空間でもこれだけのバリエーションに満ちているのです。


HEAVEN'S EYES

HEAVEN'S EYES

仙台のショッピングアーケードを上から撮影し、人の動きのパターンの研究を題材とした展示である。 人の動きのパターンは、店の種類といった「ソフトウェア」の部分ではなく、 建築やランドスケープといった「ハードウェア」によって影響されるということが発見できる。 我々の行動というのが、実は街のランドスケープとの対話によって決定されるのだとすれば、 街は私達の意識の一部であるといえよう。

阿部仁史

阿部仁史 ABE Hitoshi

1962年宮城県生まれ。1985年東北大学工学部建築学科卒業。1987年同大学大学院博士課程前期終了。 1989年SCI-ARC建築学修士課程終了。1988-92年コープヒンメルブラウ。1990年SCI-ARC講師。1992年阿部仁史アトリエ設立。 1993年東北大学建築学専攻博士課程後期終了、工学博士。現在、東北工業大学建築学科助教授。 1998年第14回吉岡賞受賞「YG-house」。2001年「みちのく風土館」で東北建築賞作品賞受賞、 「宮城スタジアム」で第42回建築業界賞受賞ほか多数。


Sound Community Project

Sound Community Project

smtの開館記念事業「音の部屋」から生まれたこのprojectは、 世界中の様々な都市で聞こえてくる普段の生活のなにげない音に焦点を当てボランティアとして結集した sound community projectのメンバーと様々な都市の人々が、 その土地その土地に特有の音や声をその風土で出会った様々な素材で展示するという活動を繰り広げます。

 

サウンドコミュニティプロジェクト

2001年 1月26日−3月20日
メッセージ/ことばの扉をひらく
展示1メッセージの博物誌 音の部屋
2001年11月11日−2002年2月24日
歡楽迷宮(Labyrinth of Pleasure)
e-天国 e-paradise 出品


8 viewpoints

8 viewpoints

受賞歴
2001 cast01(ドイツ)採択
2001 第5回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品
展覧会
2001.5 Blank Hunting展(東京)
2001.12 Flame Frame展(岐阜)
2002.1 5-17-1展(東京)
自分が見えてるところ。そのずっとずっと向こう。そして、地球を一周して 自分の背後に至るまで、わたし以外のものが、同じ時間の中で、それぞれの場所 において、いろんなことをしてるはず。もちろんそれは、ここ仙台でも。
*側面の8個のバネを触りながら、上から覗き込んでください。

齋藤朋彦
繁田智行

齋藤朋彦 SAITO Tomohiko

1998年 工学院大学建築学科卒。
1998年 工学院大学渡邊研究室 研究生。
2000年 IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)入学。

繁田智行 SHIGETA Tomoyuki

2000年 多摩美術大学卒。
2000年 IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)入学。


streetscape

streetscape

道路の部分が削られた地図をペンでなぞると、 街の音が聞こえる作品。実在する街で、実際に鳴っている音を録音して作品に利用しています。 2000年12月の発表以来、パリ、東京、京都、名古屋の各都市バージョンを制作しました。

中居伊織

中居伊織 NAKAI Iori

1980年 愛知県名古屋市に生まれ京都で育つ。
2000年 IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)卒業。
2001年 IAMAS研究生。
主な展覧会は、2001年 Laval Virtual 2001(フランス)2001年 interaction'01(岐阜)2002年 5-17-1展(東京)など。


Remain In Light

Remain In Light

現代版電子昆虫採集_方法
@電子昆虫採集キットを携えて、街に出かける_
A獲物(アナログ通信電波)を探し出し、採取する_
B持ち帰って成果を確認する_
C獲物と戯れる_
Dいつの間にかいなくなる_

仮想の昆虫採集を街の中でおこなうことにより無尽蔵に飛び交う通信情報を体感することになる。

西島治樹

西島治樹 NISHIJIMA Haruki

1971年 静岡県浜松市生まれ。
1998年 東京藝術大学大学院壁画 修了。
2001年 IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)卒業。
主な展覧会は、1998年 都市のオアシスver2.5(東京、個展)、 2000年 electropti"あらかじめ失われた未来のために"展(東京、企画展)、 Toride Art Project2000(主催 東京藝術大学、取手市教育委員会)、2001年 ArsElectronica2001(オーストリア)など。
主な受賞歴は2001年 ArsElectronica2001 準グランプリ、 2001年 VIDA LIFE4.0 グランプリ受賞(スペイン)。


せんだいメディアテークのある街

せんだいメディアテークのある街

メディアテークを中心に広がる街のイメージを、視覚以外の感覚で感じ取って表現します。
耳から入ってきた音、ことば。手や足裏でとらえなおした街を、触れるかたちと 音で表現しました。

ガラス柱の木

ガラス柱の中には鉄骨が在るという。
決して僕には触れないガラス柱の中をイメージしながら、空中に浮かぶ僕の木を描きます。
木を見た人の伝えてくれる感想が、僕をガラス柱の中へ連れて行ってくれるはず。

光島貴之

光島貴之 MITSUSHIMA Takayuki

1954年 京都に生まれる。
展覧会、ワークショップは、1995年から多数開催。2000年 知性の触覚・2000 それぞれの他者:触覚時間の体験(東京) 2001年 流動する美術Z:視覚を超えて・巡りて−日高理恵子/光島貴之の絵画(福岡)など。


bounce stree -弾む街角-

bounce street -弾む街角-

街角では、さまざまな色があらわれては消えています。 この街の色の移り変わりを、ボールが弾むアニメーションと音にして表現している作品です。
街の表情やそこにいる人の顔を、ビデオカメラで撮影しています。 撮影された映像は、その場でボールが弾むアニメーションとなり、壁面に投影されます。
ビデオカメラの前を通りがかった人々に、街の色の変化に参加してもらい、楽しんでもらえる作品です。

みやばら美か+すぎもとたつお

みやばら美か+すぎもとたつお MIYABARA Mika + SUGIMOTO Tatsuo

個別の作家活動を経て、2000年よりIAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)にてコラボレーションを始める。
2001年 NHK BS-1 デジタルスタジアム 第60回 岩井俊雄セレクション作品。
2001アジアデジタルアート大賞 インタラクティブ部門 大賞
「いろもの みやばら美か+すぎもとたつお展」(愛知県・織部亭)
「インタラクティブ・アートギャラリー」(岐阜県・大垣市情報工房)
2002年 第5回文化庁メディア芸術祭 デジタルアート[インタラクティブ]部門 審査委員会推薦作品


Awkward Hexagon

Awkward Hexagon

「ちょっと気になる」人をクリックして仮想の町を探索してゆく作品です。 あなた自身も仮想の町の住人となって、後から来た鑑賞者を案内することができます。 その過程で、あなた中心に回る世界と、背景としての他人の関係が浮き彫りになってゆきます。

山本努武

山本努武 YAMAMOTO Tsutomu

1976年 奈良県生まれ。
2001年 成安造形大学デザイン科卒業。
IAMASメディア表現研究科入学。
主な展覧会は、2002年 5-17-1 exit-bit展(東京)など。


メディアテークの中のメディアテーク

調査 -メディアテークの中のメディアテーク

私たちの日常/非日常の生活の舞台となる街は、個々の微細なエピソードの集積から成り立っています。 これらはこれまでの「施設」という枠組みではすくい取ることが難しい繊細な織物のようなものに違いありません。 せんだいメディアテークは、そうした微細なエピソードの連鎖としての街そのものを 建物の中に連続させていくことを目論んでいます。 これは、特定サービスの提供が至上命令であった「従来型施設」では成しえなかったことでもあります。
今回は、近年の調査研究から、3つのテーマで展示を構成します。まず、メディアテーク1階プラザにおける 来館者の「群れ」としての移動や滞留の様子を速度や密度へと画像変換し、 メディアテークのフロアを天気図のような「移ろいやすい風景」として再現します。 また、仙台のストリート・アート、舞台芸術鑑賞を巡る「個人」の日常生活から、 「施設」という枠組みに捕われない行為を追跡し、時間地理学を手がかりに、 仙台の街を人々の行為の軌跡が交錯する「一枚の時刻表地図」として編上げています。 最後に、時間地理学により編上げられた「時刻表地図」の中から「もう一つのメディアテーク」の 風景を浮かび上がらせるための新しい試みについても視覚化しています。
従来型施設とこのせんだいメディアテークが異なるように、私たちの活動はみなさんのイメージにある 「研究」とは少し性格を異にするのかもしれません。日ごろ見逃しがちな環境と人が織りなす風景から、 環境の可能性や新しい施設型の必要性などを感じ取って頂ければと考えています。

東北大学建築計画研究室

東北大学建築計画研究室
(担当 小野田泰明 坂口大洋 堀口徹 氏原茂将  谷口太郎)

大学をベースに建築・社会・人間に関する研究を行う。建築の計画に関わる理論構築のみならず 「知」を意思決定や実践をともなう「デザイン」として展開する。 主な作品として、せんだいメディアテーク(構想作成、計画サポート) くまもとアートポリス苓北町(設計:阿部仁史アトリエと共同)せんだい演劇工房10-box(基本設計)等