はじめに

せんだいメディアテーク年報2002をお届けします。

せんだいメディアテークはギャラリー、図書館、目や耳の不自由な方々への情報提供、映像メディアの資料提供及び制作活動支援の4つの機能を併せ持つ複合文化施設として、平成13年1月に開館しました。開館2年目となる平成14(2002)年度は、前年度に引き続き年間100万人を超す方々にご利用いただく中で、図書館を中心とする日常的な利用やギャラリーの貸館利用など、基本的なサービスが軌道に乗り、当館の存在が市民生活の中に着実に根を下ろしはじめたといえるでしょう。

事業としては、1階オープンスクエアを街に開かれた広場として活用するための「オープンカフェ」、開かれた空間を豊かに共有するための方法を考える「スタジオ・トークセッション」、外部の方や機関と協力しながら事業を立ち上げるための「協同プロジェクト」、ガイドボランティアの養成と「ガイドツアー」の定例化など、メディアテークの複合性や多様性を活かすための多様な試みがなされる一方、「retake」、「文字展」や「蓮實重彦　映画への不実なる誘い」など、独自の企画に積極的にとりくみました。

この年報を通じて、メディアテークの多面的な事業を全体としてご理解いただき、生涯学習の振興及び文化活動の支援に関心を寄せておられる多くの方々からご意見・ご指導をいただければ幸いです。