５月の中ごろ、フランスの編集者兼作家であるエリック・サダンさんがメディアテークにいらした。目下、京都で日本文化を研究中のサダンさんに、日本の何が面白いかと伺ったところ、「日本語が、漢字を取り込みつつ、ひらがなを作ったり、英語やフランス語をカタカナのまま、どんどん吸収したりする構造を持っているのがすごく興味深い」「表現でも、本以外にまんがや携帯などがいっせいに広がるのがユニークだ」とのこと。
メディアテークについても、各種の機能の融合が洗練された形で意図されているのは、きわめて日本的で素晴らしいと思うとのご意見。思いがけないところで「日本的」という言葉に出会い、ちょっと意表をつかれたが、館内を隈なく見回ったサダンさんが一番喜んだのが地下の活版印刷機だった。
