去る1月16日に行われた「スタジオ・トークセッション」。テーマは「スロープレイス、スローコミュニケーション」。スローであることの意味を考えようという企画にもかかわらず、smtの担当者もコーディネーターの渡辺さんも両手にあまるほどの仕事を抱え、右往左往。
「まず隗より始めよ」との教訓はどこへ行ったのかと苦笑することしきりでしたが、開館から丸2年を過ごしたメディアテークにとって、辻さんのお話は、ちょっと立ち止まって、これからの方向性、歩き方を考えてみたほうがいいのではないですかという、またとない声がけであったように思います。館内のカーペットにだんだんシミが目立つようになったのと同じく、スタッフの心にも日々の疲れが滓のように重なりつつあるかもしれません。「こなすこと」だけが仕事になっているかもしれないのです。春が来て、また走り出そうとするその前に、ここでしかできないことは何なのか、どんな出会いを求めているのか、もう一度ゆっくり考えてみたいものです。