受験勉強が大嫌いだった浪人時代、どうにもやる気のでない科目を勉強する方法として、他校に通うあこがれの彼女から教科書をもらい、ひたすら読んだという記憶があります。妙な例えで恐縮ですが、いずれにせよ人間自ら進んでやる行動には、思わぬ動機がかくれている場合も多いはずです。
ボランティアは「無償」の行為であるとよく言われます。しかし同じ行動でもその動機がさまざまであるように、同じ活動であってもその果実はさまざまなはずです。ボランティア活動がきっかけとなって新しい人生が開けるとしたら、これは何にも変えることのできない大きな成果でしょう。金銭的には無償であっても、自分の将来に向けた「営業」活動になっていたわけです。こんなふうに、さまざまな動機とさまざまな成果を結びつける「市場」として、メディアテークが機能できるようになればおもしろいと思います。
