種類 | ワークショップ |
場所 | 1階オープンスクエア |
期間 | 2001年03月17日 |
時間 | ワークショップ:10時30分から16時30分まで ライブコンサート:19時から20時まで |
料金 | 無料 |
web | https://www.smt.jp/opening/workshop/workshop_7.html |
ワークショップとは、ひとつの経験を共有することによって、参加する人たちに技術やノウハウや、考える機会を提供するイベントである。それは、これから始まるメディアテークの活動の中で、重要なもののひとつである。
開館を迎えるにあたり、単なる目新しさとしてではなく、私たちをとりまくメディアを理解したり、メディアテークの役割について考えることを目的として、性格の異なる8種類のワークショップを行う。若い人もお年寄りも、アーティストも職人さんも、参加した人それぞれの経験が「ことばの扉」を開き、新しい「メッセージ」を織りなしていくことを願っている。
目は閉じる事ができるが、耳を閉じる事はできない。たとえば香水の匂いや煙草の煙が、一つの空間を共有する全員に影響せざるをえないのと同様、音もまた、その場に共通の強制力を持つ。本来「プライベートな音は存在してはならない」のは、公共空間の暗黙の前提だ。たとえばメディアテークのような場所でも、係員への質議応答や知人とのちょっとしたおしゃべりなど様々なレベルの「声」は、現実に存在するにもかかわらず「本来無いはずの音」と無視されてしまっている。そもそも他人の会話になど耳を傾けないのが「大人の常識」なのかもしれない。このワークショップは、あえてそうした「会話」をオリエンテーションのように探しまわり、盗聴し、集めて加工し、増幅して、全く新しい「音楽」をつくるパフォーマンスである。
「携帯電話」という言語コミュニケーションのための道具をサンプラーというデジタル楽器=送信機と「読みかえる」
「盗聴」というネガティヴなイメージがつきまとう行為をクリエイティヴなサンプリング・ワークと「読みかえる」
「会話」というメッセージ性の高いコミュニケーションを魅力的なサウンド素材と「読みかえる」
これは、メディアテークという公共の「場」を通して声・音・空間を「読みかえる」試みである。
映像/佐々木成明
音響・ライブ演奏/ヲノサトル+有馬純寿+渋谷慶一郎