考えるテーブル　民話ゆうわ座ー話に遊び輪を結び座に集うー『食わず女房』を考える

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トーク

古くからたくさん語られてきたけれど、あまり表立って扱われてこなかった民話「食わず女房」をとおして、先祖はなにを伝えようとし、なにを託そうとしたのか、集まったみなさんとともに考えました。

１．「民話ゆうわ座」について
「民話ゆうわ座」は、先祖から語り継がれてきた民話の深い森を、みなさんと歩いてみようとする集いであり、今回は『食わず女房』を参加者とともに考えました。

２．『食わず女房』とはどんなお話か？
伊藤正子さんの『口のねぇ嫁ご』の語りの映像を視聴し、あまりなじみのない『食わず女房』の話にふれ、そのあらすじをたしかめました。

３．みなさんと感想や意見の交換１
『食わず女房』のあらすじをふまえて、いままで抱いてきた印象や感想を自由に述べ合いました。身勝手な男が助かる結末が腑に落ちないとか、異類婚姻譚として女房の正体がはっきりしないとか、農家の嫁の食えない苦労話など、率直な意見が出されました。

４．採訪者の目でとらえた『食わず女房』の周辺話題提供
みやぎ民話の会が続けてきた採訪の営みと、その中で出会った『食わず女房』をめぐって語られた満足に食えなかった嫁の苦労話を紹介し、食わない嫁を求めた独り身の男とは何者かを考えました。

５．民話の中の「異界」話題提供
「食わないで稼ぐ」「人でない」者たちが活躍する民話の中の「異界」「異類」の姿を、いくつかの話を紹介しながら考えました。

６．伝承の語り手が語る『食わず女房』の映像を見る
さまざまな伝承の『食わず女房』の語りの映像を視聴しました。

７．現代に生きる『食わず女房』話題提供
現代に生きるわれわれが、『食わず女房』を身に切実な話として考える手がかりとして、「話に支えられる」体験の事例が紹介されました。

８．みなさんと感想や意見の交換２
『食わず女房』について、伝承の語りや話題提供を手がかりに、さまざまな感想意見が交換されました。自身や身近な人々の体験を通して、苦しみから話が生み出されること、未完成の話に自身を重ねて話を完成させること、異界の存在により豊かになることなど、活発に意見が述べられました。