スタッフより 2018年11月14日更新

映画「あいたくて、ききたくて、旅にでる(仮)」製作プロジェクト


このプロジェクトでは、「民話」についてのドキュメンタリー映画を制作します。
私たちが制作するこの映画では、ある一人の「聞き手」が語り手と向き合う姿、「聞き手」がその人だからこそ語られるような物語、語り/聞く営みの、濃密な時間を映像に記録したいと思っています。

民話が語られる時、その陰には必ず聞き手がいます。
この映画で聞き手をつとめるのは、約45年にわたって宮城県を中心に民話の採訪活動をしてこられた、小野和子さんです。

震災後に人々の語りを記録した東北記録映画三部作の第3部となる映画『うたうひと』(2013年)に、民話の聞き手として小野和子さんにご出演いただきました。そのご縁もあり、2014年からは、せんだいメディアテークのプロジェクト「民話 声の図書室」に、民話の語りの映像を撮影する活動をとおして関わり続けています。
毎年1~2名、宮城県の民話の語り手に出会い、語りの映像を撮らせていただきました。当然ですが、語り手は高齢の方々です。80代や90代、若くても70代後半の方々でした。
そんな方々が、子供の頃に聞いた物語を今も語りづける姿、またそれを聞いてもらうのを楽しみにされている姿を目の当たりにしました。
私は小野さんを通して、全ての語り手と出会い、全ての民話は小野さんを通して初めて映像に記録できるものでした。

民話の語り手の方々は、どのような人生を送って来たのか、人一人の人生と物語が、どのような関わりをしてきたのか。小野和子さんが語りを聞く姿から、一つの映画を制作したいと思っています。


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