本や映像 2022年04月07日更新

草アーカイブ会議2(2017年)の記録8


20171223日・24日の2日間にわたり、せんだいメディアテークで「草アーカイブ会議2 コミュニティ・アーカイブってなに?」という公開イベントを行いました。

草アーカイブとは? 草=草の根]
野球には、一流の技や勝ち負けを競う「プロ野球」と、上手い下手にかかわらずいろんな人が混ざって楽しむ「草野球」があります。次の世代に過去・現在の記録を伝える「アーカイブ」づくりも、専門家=プロだけに任せっきりにするのではもったいない。誰もが関わることができる、ごく日常的な文化活動としてのアーカイブ。それが「草アーカイブ」です。

風景、物語、暮らし、仕事、戦争など、地域での出来事や文化について記録し伝える取り組みが各地で行われています。それらの多くは、専門家や地域に住むさまざまな立場の人々によって、草の根的に展開されています。このイベントでは、そのような地道なアーカイブ活動の現場から、資料を「提示・表現」する、あるいは対象を「記録・収集」していくプロセスに着目し、伝承に向けた真摯な態度により磨かれ高められていく「アーカイブ活動の創造性」に迫りました。

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この記事では、「草アーカイブ会議2」でのそれぞれのセッションを紹介しています。
イベント2日目の最後は、京都市立芸術大学芸術資源研究センター准教授(当時)の佐藤知久さんがモデレーターを務め、スピーカーの皆さんや来場者の皆さんと一緒にディスカッションをしました。


【佐藤知久さん プロフィール(イベント開催当時)】
京都市立芸術大学芸術資源研究センター准教授。1967年生まれ。専門は文化人類学。アートと社会運動の接点からひろがる新たな地平について、文化人類学的な観点と方法をもりこみながら研究する。近年は主に、せんだいメディアテークの「3がつ11にちをわすれないためにセンター」を対象に、震災後の個々人の記録活動や、公共施設としてのアーカイブ/プラットフォームのあり方について調査し、『コミュニティ・アーカイブをつくろう!』(晶文社)を出版。


*この動画は、「草アーカイブ会議2 コミュニティ・アーカイブってなに?(2017年度)2日目」の動画(約3時間21分)をチャプターで区切り、ディスカッションの開始時間(01:31:46)から再生されます。

【草アーカイブ会議2 開催概要】

日時:2017年12月23日(土)14:30-17:30 / 24日(日)13:00-16:00
会場:せんだいメディアテーク 1f オープンスクエア

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1日目【提示・表現】
「痕跡とアクチュアリティ~鉱山、通信所、終戦、ホーム~」

スピーカー:
小岩勉(写真家)
坂田太郎(サイト・イン・レジデンス)
瀬尾夏美(画家・作家)
松本篤(NPO remo メンバー/AHA! 世話人)
モデレーター:
桂英史(東京藝術大学大学院映像学研究科教授)

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2日目【記録・収集】
「土着の魂・旅人の目~カセットテープとインターネット~」

スピーカー:
小野和子(民話採訪者)
川瀬慈(国立民族学博物館人類基礎理論研究部准教授)
ヴィンセント・ムーン(映像作家・サウンドアーティスト)
モデレーター:
佐藤知久(京都市立芸術大学芸術資源研究センター准教授)

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