報告 2013年09月01日更新

U-18てつがくカフェ「あなたは良い人? 悪い人?」レポート


【開催概要】
日時:2013 年 9 月 1 日(日)14:00-16:00
会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
対象:中学生・高校生
(参考:https://www.smt.jp/projects/cafephilo/2013/09/u-18-1.html


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いよいよ始まりました。高校生がスタッフに入っての初めてのU-18てつがくカフェ。参加人数はなんと10名超え!そして中学生の参加もあり、予想以上でございます。

今回のテーマは「あなたは良い人? 悪い人?」。

やはり最初はなかなか発言する人がいません...。しかし、開始から30分も経つと、かなり興味深い発言が出てきました。



↑これが、みんなから寄せられた意見です。

だんだんみんな熱くなってきて、それぞれの気になっていることを言い合ったり、他の人の意見についてじっくり聞いたりしながら、どんどん深めていきました。まさにてつがくカフェ!




↑こんな図が出てきました。図を描いたことで、さらに言葉も具体的になってきて、ますます興味深い意見が寄せられました。


【この図の補足】

仮に「良い」と「悪い」のゾーンをつくったとします。左のピンクが「良いゾーン」で、右のむらさきが「悪いゾーン」というイメージです。
この図で重要なのが、そのゾーンの上に横たわる右向きと左向きの矢印です。この矢印が表しているのは、それぞれの心の中の「動き」です。
たとえば、今は「悪いゾーン」にいても、左向きの矢印の上にいる人は「良くなろうとしている」ということです。また逆に、「良いゾーン」にいたとしても、右向きの矢印の上にいる人は「悪くなってしまう」ということです。
人間はいつでも必ず良い人、悪い人でいるわけではなく、それぞれのおかれている状況によって心の動きは変わります。過去に悪いことをした人でも、葛藤したり、これから良くなろうと努力している人は左向き矢印。今まで良いことをしてきた人でも、甘えたり自分の欲などによって悪い方向に流れてしまう人は右向きの矢印ということです。
最終的にこの図から行きついたのは、「良い人」「悪い人」を二分するはっきりとした基準があるわけではなく、左向きの矢印の上で葛藤している人、「動き」の中にいる人が、「良い人」へむかうのではないかということでした。
そうして、ここでもうひとつ出されたのは「無関心」。何も考えない人は、「良いゾーン」にも、「悪いゾーン」にもいない枠外の人です。もしかするとこの「無関心」というのが「動き」の中にもいない、一番やっかいで難しい存在なのではという話になりました。


......こんな話をしていると、あっと言う間に2時間。みんなまだまだ話しを続けたい感じでしたが、時間がきたので終わりです。


↑気づけば、みんなこんなにもメモしていました。一人ひとりの着眼点が違っていておもしろいです。


【感想】

あっと言う間の2時間でしたが、本当に濃い時間でした。ひとりが意見を言えば、みんながそれぞれに反応して、さらに意見を出し、どんどん深まっていく。ひとりでは絶対にできない、「対話」でしかできないことだと実感しました。まさに「てつがくカフェ」という感じの時間でした。今回は大成功だったんじゃないでしょうか...?(笑)



報告:綾人(てつがくカフェ@せんだい高校生スタッフ)





*この記事はウェブサイト「考えるテーブル」からの転載です(http://table.smt.jp/?p=4391#report


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