報告 2013年12月08日更新

U-18てつがくカフェ「愛について」レポート


【開催概要】
日時:2013 年 12 月 8 日(日)14:00-16:00
会場:せんだいメディアテーク 6f ギャラリー4200
進行役:菅原翔平(てつがくカフェ@せんだい)
対象:中学生・高校生
(参考:https://www.smt.jp/projects/cafephilo/2013/12/u-18-2.html


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今回のテーマは「愛について」。とても漠然としたものです。スタッフ以外はみんな初参加でしたが、「愛」という言葉のイメージや自分の考える愛の種類について話していくうちにどんどん意見が出て、板書が追い付かないほどになりました!(なんと途中で黒板の追加も!)今回は他の人の意見に対して賛成・反対、補足など、相手の考えを汲んだ発言が多かったように思います。

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年齢制限のないてつがくカフェで同テーマで話し合った時には肯定的なイメージの強かった「愛」ですが、18歳以下に限定したU-18てつがくカフェでは「愛が邪魔になる」など、否定的な意見も出てきたのが印象的でした。また「愛だと意識してしまえば、もうそれは愛ではなくなるんじゃないか」とか「愛は向かう先(ゴール)にあるのか、それとも出発点(スタート)にあるのか、どっちだろう?」など、既出の言葉に頼らない対話もU-18ならではだと思います。

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後半に入り、U-18のみんなで定義した「愛」は上のようなものになりました。「愛とはその対象が物であろうと人であろうと、それ自体を幸せな状態で存在させたいと思う気持ちなのではないか」というのが、みんなで対話するなかで出てきた定義です。そして、「愛は他人とはなかなか分かり合えない、自分の中にしか生まれないものではないか」という意見もつづきました。 そして前回に引き続き図が登場しました!誰かを大事にしたいという純粋な気持ちが愛になるけど、その過程で嫉妬などの愛ではない感情に阻害されて純粋な愛ではなくなってしまうのでは、という図です。

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はじめは愛やそれ以外の自己中心がくっついた気持ちがだんだんと純粋な愛になっていくのでは、という図です。

多くの意見が出た今回のカフェはなんと、新たな問いを立てるところまで進みました!普段は意見を出し、その中でも大事じゃないかと思うものを選んでからテーマに対するこの場独自の定義づけをするところで時間がなくなり終わってしまいます。しかし今回はその次であり最終目標である問いを立てることができました。

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ここで出された問いは、わたしたちの中での長----い宿題としてそれぞれ持ち帰ります。今後のテーマを考える材料にもなりそうです。

【感想】なかなか人が集まらず、まさかスタッフだけでやるなんて事は...とひやひやしていましたが、開始直前にどんどん参加者が来て安心しました。ほとんどが初対面のメンバーであるにもかかわらず、相手の意見に対して「自分はそうじゃないと思う」という率直な発言も活発に出たのがとても嬉しかったです。そういった意味でもこのてつがくカフェは成功と言えるのではないでしょうか。

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報告:燕華(てつがくカフェ@せんだい高校生スタッフ)

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*この記事はウェブサイト「考えるテーブル」からの転載です(http://table.smt.jp/?p=5193#report


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