2023
03 02
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報告 2026年06月15日更新
【レポート】第99回てつがくカフェ
【開催概要】
てつがくカフェ 「さみしさ」
日時:2026年5月23日(日)14:00−16:30
会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
ファシリテーター:浅利信太朗(てつがくカフェ@せんだい)
ファシリテーショングラフィック:古藤隆浩(てつがくカフェ@せんだい)

人それぞれのさみしさを出し合うところから対話が始まりました。
群れのなかの孤独、人が多くいるなかでさみしさを感じている人は多くいました。夜の高速バスや国際空港で知らない人ばかりの状態がさみしいという感じ方もあれば、たとえひとりでも他者が感じられればさみしくないという声もありました。
妻がいない、お母さんがいないなど親しい他者との関係が失われている時に感じるさみしさもあげられました。さみしさの背景に不安があるという見方もあれば、不安でないさみしさ、ノスタルジーのように楽しめるさみしさもある、という見方もありました。
さみしさは、一瞬で消える感情とは違い、ずっと続くものと感じる人もいれば、いつかは消えてしまうもので、消えてしまうこと自体がさみしいと感じる人もいました。
「さみしいから人にやさしくなれる」「群れから排除されたら大変なので、進化の過程で生存本能、仲間に入れてほしいという信号として出てきたのがさみしさという感情である」という考え方も繰り返し言及されました。
排除されないためにいろいろ努力して自分らしくいられないことから出てくるさみしさ、理想の自分と現実の自分を比べることで出てくるさみしさ、元々あった状態に戻れないさみしさ、自分がどこにいるのかわからないさみしさなどもあげられました。
さみしさは、他者由来のものもあれば、自分のなかから出てくるものもあるようです。また、さみしさは、他者からあるいは理想の自分からなど、何かから切り離されることで生まれるとも言えそうです。
さみしいと言いながらも生きていける、さみしさはいらないもの?という考えも出ましたが、それに対して「生きていけるから、自分が大丈夫だからといって、他者にさみしさがなくても大丈夫ということはできない」という反論が寄せられました。
何でも覚えてくれていて言葉だけで受け止めてくれるAIとの会話があればさみしくない、メタバース上で自分に合った場所があればさみしくない、という考え方も出されました。また、それに関連して、さみしさはAIやホストクラブのように電力やお金を出せば解消できる面もある、という考え方も出てきました。
以上のような自由な対話を終えて休憩後、キーワードをあげ、まとまるものがないかを吟味しました。
・まわり、群れ、社会 ― つながり ― 関係性 ― SNS
・ずっとある - あっていいもの ― 空気、漂うもの ― なつかしさ
・自分という存在の受容 ― 自分がはっきりしていない状態
・ビジネス
・ぜいたく
・期待との差異
・信号、アラート
・葛藤、ジレンマ
・異物
・かまってちゃん
・不足に対する不安感
最後にさみしさの定義をつくってみました。
・さみしさとは、自分と何かの間を埋めるもの
・さみしさとは、自分と社会の間の関係性のお知らせ
さまざまな立場から来るさみしさのとらえ方の違いについて、時間がなく深めることができない面もありました。しかし、輪郭がはっきりせず、人によって異なるさみしさを少しでも理解しようという2時間半になったように思います。
(文責:てつがくカフェ@せんだい)