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報告 2017年04月18日更新
「第8回参加者発表会」レポート
3月27日(月)に小森はるかさんによる発表「共同制作のあり方についてー土地の人とともに暮らしの記憶を紡ぐことー」が行われました。『息の跡』の劇場公開が各方面から注目されている小森さんということもあって、平日午後にも関わらず、これまでで最多の30名の方にご来場いただきました。
発表会では、はじめに瀬尾夏美さんとの共同監督作品である『波のした、土のうえ』を上映していただき、小森さんが陸前高田に移り住んでカメラを回すことになった経緯を語っていただきました。そして移り行く時間や変わり行く風景の中で、そのただ中にある被災した人びとの心象を、当事者とのどのようなやりとりを重ねて表現するに至ったかが語られました。
参加者からは、こうした土地の人との共同で作られた作品に対して、「自分が何気なく見ていた被災地の風景の中で、そこで実際に生きている人びとがどんな想いを抱えながら生きてきたのか、そして自分がいかにそうした想いを汲み取ることなく、見過ごしていたか、新たな視点を突き付けられて考えさせられた」などさまざま感想が寄せられました。
その後、小森さんの単独作品である『息の跡』の予告編を上映していただき、最後に現在東北でどのような活動をしているかについて、一般社団法人NOOK(地域の方々との共同で記憶を"受け渡す"ための表現をつくる組織)の活動を紹介していただき、その活動の中で製作された『石と人』を上映していただきました。その斬新な作風に、記録映像の新たな境地を見る思いでした。
まだ20代と若いですが、土地に生きる人びととの関係やその関係から生まれるものを大事にし、しっかりと地に足の着いた活動をしている小森さん。『息の跡』の仙台公開も無事終了し、これからが楽しみな作家です。みなさま、今後も是非ご注目いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします!
■『息の跡』公式サイト
http://ikinoato.com/