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報告 2014年07月30日更新
【レポート】民話ゆうわ座 第二回「サルカニ合戦」
■ 日時:2014 年 5 月 3 日(土・祝)13:30−16:30
■ 会場:せんだいメディアテーク 1f オープンスクエア
■ 主催:せんだいメディアテーク、民話 声の図書室プロジェクトチーム
(参考: https://www.smt.jp/projects/minwa/2014/05/2.html)
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「民話 ゆうわ座」は、先祖から語り継がれてきた民話の深い森を、みなさんと歩いてみようとする集いであり、今回は「サルカニ合戦」を取り上げた。
「サルカニ合戦」の語りを聞き、一話の大筋を振り返った。取り上げたのは、山形県小国町の佐藤とよいさん(明治34年生)から聞いた「がにッコの敵討ち」。
「サルカニ合戦」について、好きか嫌いかとか、ここが面白いとか不思議だとか、いままで抱いてきた印象や、伝承の話を聞いた感想を交換した。サルとカニが表す意味や、サルを殺す結末についても意見が出た。
伝承の語り手を長年採訪し、さまざまな「サルカニ合戦」の話を聞いてきた体験と、そこで感じ取ったことを提示していただいた。はじめに佐藤とよいさんのこと、山奥の村で伝えられていた遠い先祖の話が、この場で語られることになった巡り合わせを紹介し、次に赤本や教科書に取り上げられた歴史をふりかえりながら、宮城の伝承の類話四話を読んで、いくつもの異なる形の話がどうして成り立ったのか、そこにどんな意味があるのか、助太刀の者たちは何を意味しているのかなど、採訪のなかから学んだことが示された。
4で紹介されたさまざまな「サルカニ合戦」を、宮城の伝承の語り手、伊藤正子さん、佐々木健さんの語りの映像で視聴した。
「サルカニ合戦」について、4の話題提供や5の伝承の語りを手がかりに、さまざまな感想意見が交換された。伝承の民話を語る方から「いろいろな類話があることや話の背景に心を配って語りたい」と、サルを殺すことへの意見もやりとりされ、また「浜の子達と陸の子達が悪口し合った」、まるで「サルカニ合戦」のような実体験も披露された。
報告:小田嶋利江
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第二回民話ゆうわ座ロングレポート(PDFファイル/465KB)
当日配布資料(PDFファイル/442KB)