2023
03 02
メディアテーク開館
仙台市民図書館開館
報告 2026年03月11日更新
【レポート】第2回トークサロンを行いました
せんだいシネバトルトークサロン第2回、テーマは「山形国際ドキュメンタリー映画祭」(以下YIDFF)でした。YIDFFは1989年に山形市の市制施行100年を記念して始まった、アジア初のドキュメンタリー映画祭です。2年に1回の開催で、19回目となったYIDFF2025には世界中から過去最多となる2676本の作品が寄せられました。今やYIDFFは世界的なドキュメンタリー映画の祭典となっています。
仙台市のお隣、山形市で行われているYIDFFとはどんなものなのかと興味津々な方々がメディアテークに集まってくれました。YIDFFに参加したことがある方もいて、「今までは恐れ多くて行けなかったのだけれども、今年は一本だけ観た。ベトナムの女性の貧しい暮らしを描いた映画だった」という方や、「謎の韓国人キムさんが経営していたビデオ店の数万本のビデオテープを巡り、予想のつかない出来事が次々と巻き起こる『キムズ・ビデオ』が面白かった」という方がいました。『キムズ・ビデオ』はYIDFF2023での好評をきっかけに劇場公開→ロングランした作品です。同じくYIDFF2023で注目を集めた『どうすればよかったか?』は劇場公開→ドキュメンタリー映画としては異例の興行収入1億円超えの大ヒットを記録しました。映画ファンだけではなく、映画関係者も注目しているのがYIDFFなのです。YIDFF2025でも観客投票によって選ばれる市民賞を受賞した『ハワの手習い』が、その評判の高さから早くもNHKでテレビ放送されています。
さて、ではYIDFF2025ではどんな作品が上映されたのでしょうか。まず大賞のロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)を受賞したのは、『ダイレクト・アクション』です。この作品は上映時間3時間半ナレーション無し、BGM無し、テロップ無し、ほぼ固定カメラという極めて異色なドキュメンタリーでした。そんな作品が大賞を獲ってしまうこともYIDFFならではだと思います。「古い作品の上映はなかったの?」という質問に、「ボブ・ディランが23才だった頃の英国ツアーを追いかけた『ドント・ルック・バック』や、ローリング・ストーンズの"オルタモントの悲劇"を記録した『ギミー・シェルター』がありましたよ。普通上映後には拍手が起こるのに、この作品の後はみんながうなだれていた(笑)」との報告が。他にもインドネシアの詩人2人が夜の公園を架空のラジオ局に見立て、貧しい日雇い労働者へと寄り添う『公園』。母方の祖父と父方の祖父、それぞれの記憶を手紙にしたものを2人の女優が読み上げる『A Window of Memories』等、普段の映画館では観ることの出来ないような個性豊かなドキュメンタリーが次々と紹介されていきました。
他にも東京国際映画祭に行ったことがある方から「ボランティアスタッフの違いはあるのでしょうか?」という質問が出て、YIDFFのボランティア経験のある方から「東京国際映画祭ならプロがやる司会進行の役割も、YIDFFではボランティアがやる」とその違いを説明。「監督のインタビューやQ&Aの司会、会場受付やアテンダントなど様々な役割をボランティアスタッフが行う、だからYIDFFには他の映画祭にはない独特の熱が生まれるのではないか」という声があがりました。
「次回はぜひ参加したい!」そんなワクワク感が溢れる回でした。次のYIDFF2027は記念すべき20回目の開催です。これを読んでいる皆様もぜひ、山形でドキュメンタリーの魔法を感じてみてください。
シネバトルトークサロン、次回は4/4(土)14-15時 せんだいメディアテーク7階スタジオbで開催、テーマは「映画とSNS」です。今や我々の生活とは切っても切れないSNS、そんなSNSの縦長の世界が映画の横長の世界でどう表現されているのか一緒に考えてみませんか?皆さんのご来場お待ちしています!