報告 2020年01月10日更新

【報告】12/22 手ではなすおはなしの会・冬


クリスマスを目前にした12月22日(日)。手話による絵本の読み聞かせ会「手ではなすおはなしの会」を開催しました。その様子をレポートします。

★「手ではなすおはなしの会」とは...
2006年より実施している手話による絵本の読み聞かせ会です。耳の聞こえない子どもたちにも絵本の世界を楽しんでほしいという思いから、せんだいメディアテークと仙台市民図書館が連携し、年に2回、夏と冬に開催しています。読み聞かせは、メディアテークの養成講座を修了し、活動するボランティアグループ《まほうの手》のメンバーが行っています。

当日は、定員20名のところ、会場にあふれんばかりのたくさんのかたにお越しいただきました!耳の聞こえない子や聞こえる子、福祉を学ぶ学生、大人、この活動や手話に興味を持って来てくださったかた、様々なかたがいらっしゃいました。

DSC00309.JPG今回は、《まほうの手》のメンバー3名が1冊ずつ絵本を選び、読み聞かせをしました。
1冊ずつ読み聞かせの様子をご紹介します。

一冊目は、冬の季節にぴったりな『ぶたさんちのゆきのひ』(作・絵:板橋敦子)。
初めての大雪にワクワクドキドキの子どもたち。雪遊びして、あったかいおうどんを食べて...。ぶたさん一家の冬のある一日を描いた物語です。子ぶたのきょうだいたちが外で雪遊びをしたときの興奮や、食卓を囲んでみんなでご飯を食べる楽し気な様子がこちらまで伝わってくるようでした。

DSC00315.JPG二冊目は『もこ もこもこ』(作:谷川俊太郎、絵:元永 定正)。
市民図書館でも貸し出し数が多く、人気の高い絵本です。

DSC00333.JPGこの絵本は、「もこ」「にょき」「しーん」など、たくさんの擬音が使われていますが、今回は音声を使いません。では、どのように表現するかというと、手や体の動きを巧みに使って、これらの擬音や絵の情景を表します。まるで絵本の世界に引き込まれていくような臨場感がありました。

DSC00335.JPG三冊目は『ノンタン!サンタクロースだよ』(作・絵:キヨノ サチコ)。
クリスマスイブ。クリスマスプレゼントに赤い自動車がほしいノンタンは、ネコのサンタクロースを探しに出かけます。パンダ、クマ、ウサギ、シカ、ライオン、ペンギン、ワニやヘビ...などなど、たくさんの動物に出会える絵本です。読み聞かせの合間に「この動物は手話でどうやるの?」というゲームをして、動物の手話表現も楽しみました。

DSC00352.JPG▲この手話は何の動物を表しているでしょう?考えてみてください。

3つの物語をたっぷり味わった後は、すっかり体がぽかぽかに。
どの読み聞かせも、会場はしんと静まっていますが、みんなで一緒に体を動かしたり、笑ったりして、読み聞かせを楽しむ様子が見られました。なんとも不思議な光景ですが、これこそ手話による読み聞かせの魅力の一つなのです。

今回読んだ絵本は、すべて仙台市民図書館の児童書コーナーで借りてお家で楽しむことができます。
次回の開催は、2020年の夏を予定しています。耳の聞こえない子はもちろん、聞こえる子も大人も参加大歓迎です。どうぞお楽しみに!

(担当:高橋)


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