2023
03 02
メディアテーク開館
仙台市民図書館開館
報告 2025年04月02日更新
【報告】令和6年度としょかん・メディアテークによるバリアフリー資料展示
2025年1月31日から2月5日にかけておこなわれた「第7回障害のある人と芸術文化活動に関する大見本市《きいて、みて、しって、見本市。》」。仙台市民図書館とせんだいメディアテークではバリアフリー資料やバリアフリーサービスの展示をおこないました。その様子を紹介します。
日時:2025年1月31日(金)から2月5日(水)10時から18時
会場:せんだいメディアテーク1階オープンスクエア
「読書」には、紙に印刷された本を読むだけではない、いろいろなかたちや楽しみ方があるのを知っていますか?
今回の展示では、仙台市民図書館とせんだいメディアテークが持っているバリアフリー資料を、7つのテーマ(触って読む/大きな文字で読む/やさしい言葉で読む/耳で読む/映像のバリアフリー/インターネット上で読む/手話で読む)で展示しました。資料は、だれでも手に取って試すことができ、会場を訪れた人にバリアフリー資料の存在や多様な本のかたちを広く知ってもらう機会となりました。
展示コーナーの紹介
1 触って読む
点字つき絵本、さわって楽しめる布の絵本、活字資料を点訳した点字図書を紹介しました。絵の部分が透明のインクで盛り上がっていたり、文章が点字でも書かれていたりと、見えない人と見える人が一緒に楽しむことができる作りになっています。
2 大きな文字で読む
大きな文字で印刷された大活字本や拡大写本の紹介をしました。
大活字本は通常版と比べて、文字サイズが大きく、書体は骨格の細い明朝体ではなく、太くて見やすいゴシック体が使われています。
拡大写本は、弱視の方のために適切な権利処理をした上で読みやすい大きさの文字に書き直してつくられた本です。宮城野図書館所蔵の拡大写本は、ボランティア団体「拡大写本の会・宮城野」が制作しています。
3 やさしいことばで読む
知的障害や発達障害のある方などが読みやすいように、わかりやすい文章、写真やイラスト、ピクトグラムなどで構成された「LL(エルエル)ブック※」を紹介しました。
※「LL」はスウェーデン語の「LättLäst」の略で、「やさしく読める」という意味です。
4 耳で読む
音声を聞いて楽しむ音声デイジーやテキストデイジー、音声と絵や文字を合わせて楽しむマルチメディアデイジーを紹介しました。
5 映像のバリアフリー
せんだいメディアテークの映像音響ライブラリーで貸出をしているバリアフリー資料を紹介しました。
6 インターネット上で読む
「せんだい電子図書館」は、インターネットを通じて24時間いつでもどこでも電子書籍を借りて読むことができるサービスです。パソコン、スマートフォン、タブレットなどから読書を楽しむことができます。読み上げ機能やハイライト機能がついている資料もあります。
7 手話で読む
手話は、日本語とは異なる独自の文法体系を持つひとつの言語です。手だけでなく、顔の部位や上体の動きなどが文法を示す働きをしています。手話で絵本を楽しむことのできる資料や活動を紹介しました。
※「手ではなすおはなしの会」の紹介
仙台市民図書館とせんだいメディアテークでは、手話による絵本の読み聞かせ会を開催しています。読み聞かせはボランティアグループ「まほうの手」がおこなっています。*手ではなすおはなし会の紹介動画はこちら。
そのほか、資料を借りるために必要な情報をまとめたコーナーや、資料貸出以外のサービス、情報発信の取り組みについて紹介するコーナーも設けました。
仙台市図書館とせんだいメディアテークで利用できる資料の一覧はこちらからダウンロードできます。
テキスト版もあります。
資料貸出以外の4つのサービス「対面朗読」「リクエスト音訳」「リクエスト点訳・データ変換」「郵送貸出」について紹介しました。
読む人に合わせて音訳版、点字版、文字が紙に印刷されている墨字(すみじ)版などさまざまな媒体で情報発信をしている「けやき通り通信」について紹介しました。
せんだいメディアテークが実施しているバリアフリーサービスは、下記のリンクからも確認できます。
せんだいメディアテーク バリアフリーサービス
今後も、だれでもどこでも読書を楽しめるよう、バリアフリー資料を知ってもらう機会づくりや、サービスの実施に取り組んでいきたいと思います。