報告 2014年08月24日更新

〈3.11以降〉読書会-震災を読み解くために-第16回レポート


【開催概要】
日時:2014 年 8 月 24 日(日)17:00-19:00
会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
(参考:https://www.smt.jp/projects/cafephilo/2014/08/3-11--16-1.html


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写真1

今回は小熊英二著『社会を変えるには』を課題本とした読書会の4回目であり、また最終回でもありました。次回は別の課題本を取り上げます。
今回の読書会もまずはいつも通り読書会を進めるにあたって心がけてほしいことを確認し、次にこれまでの読書会の振り返りを行いました。その際利用した資料が「対話フェーズ用_社会を変えるにはまとめ」(資料2)「第15回〈3.11以降〉読書会ロングレポート」です。
これまで3回の読書会で話されてきたことを確認し<対話フェーズ>に入りました。前回予告した通り「社会を変えるには」をテーマとし、その場で問いをつくり上げ、皆でその問いに取り組みます。

写真2

ここでは当日話された内容から、参加者から出た「問い」とそれにまつわるいくつかのやりとりをダイジェストで紹介します。
○結局著者は民主主義の仕組みを変えようと言っているのか?
・民主主義は次善策。むしろ「みんな」で盛り上がることが重要では。
・問題は「共同体と国の分離」または「共同体自体の解体」にある。
○「みんな」の範囲は?
・移民も「みんな」に含めるべきだが、ヨーロッパの現状をみるとそれには困難も伴う。
○参加者の中で、「私は何かしらの共同体に属している」と言えるひとはいるか?
・家族。
・共同体のなかに入りにくい。
・デモに参加するのも恥ずかしい。
○ひとびとがまとまりにくい原因は何か?
・自由でいたい。
・どうせまとまらない。
・まとまっても「うえ」にどう意見を反映すればいいのかわからない。
・「コストパフォーマンス」が悪い。
・細かい意見の違いが無視され、内外から一緒くたに扱われるのが怖い。

等々。最後には人々がまとまりにくい原因を考えながら、話題は「デモ」に移りました。まずデモに対する疑問(例:デモをするひとは代案を出さない)が投げかけられ、それに対するいくつかの応答がありました。最後には代案の提出ないし実行するリーダーの必要性について参加者のなかで意見が割れ、決着がつかないまま時間となりました。より詳しい対話の内容については、ロングレポートに記載してあります。

今回の読書会の最後に、参加者の方々に推薦して頂いたいくつかの候補の中から課題本を投票で選びました。今回紹介された本と推薦者の紹介文はロングレポートをご覧ください。

写真3

報告:綿引 周(てつがくカフェ@せんだい)

ロングレポートはこちら

てつがくカフェ読書会〈3.11以降〉読書会-震災を読み解くために-第16回 ロングレポート(PDFファイル/186KB)





*この記事はウェブサイト「考えるテーブル」からの転載です(http://table.smt.jp/?p=10796#report


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