募集 2023年01月26日更新

【お知らせ】3月11日(土)第83回てつがくカフェ(オンライン)


せんだいメディアテークで開催している対話型のトークイベント「てつがくカフェ」を、オンラインで開催します。

今回のテーマは、「『帰りたいけど、帰れない』を考える」です。

写真⑩〔板書する近田真美子さん〕.JPG

第83回てつがくカフェ(オンライン)

■日時:2023年3月11日(土)14:00〜16:00

■会場:zoomにて行います

■定員:15名(先着順・要事前申込み)

■主催:てつがくカフェ@せんだい/せんだいメディアテーク

■内容に関する問い合わせ:sendai.philosophy@gmail.com(てつがくカフェ@せんだい)

■技術的な問い合わせ:ms@smt.city.sendai.jp(せんだいメディアテーク)

 

 

【参加の申込みはこちらから】

参加申込フォームはこちら

申込締切日:2023年3月9日(木)

※定員になり次第、締切日前でも締め切ります。

※お申込み後、ご記入いただいたメールアドレスに必要事項をご連絡します。

 

【参加にあたっての注意事項】

・本名を公開する必要はありません。ニックネームでもお申込みいただけます(zoomにログインする際はお申込みいただいたお名前でご参加ください)。

・web会議システム「zoom」を使用します。可能な限り安定して接続できるインターネット環境でご参加ください。画面構成の都合上、パソコンでのご参加を推奨しますが、スマートフォンやタブレット等でもご参加いただけます。

・事前にzoomアプリのインストール(https://zoom.us/support/download)および通話 /接続確認をした上で参加をお願いします。操作上で不明点がある場合、zoomヘルプセンター(https://support.zoom.us/hc/ja)をご参照ください。

 

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 新型コロナウィルスの流行が、今なお鎮まらず、盆や正月に帰省することを控えた人も、きっといらしたことでしょう。親しい人たちと会いたいと思いながらも、「もし、感染してしまったら」という自身の不安や「もし、感染させてしまったら」という他者への遠慮があるかもしれません。こういった心情は、「帰らないことにした」という「自粛」する行為とどこかで地続きのような気がします。「自粛」は「自発的に自分の行動に制限をかけること」だとすると、「自粛要請」という表現には違和感を覚えずにはいられません。自発的な行為が誰かから要請されることは、そもそも「自発的な行為」と呼べるのでしょうか。

 また、この国には「帰りたい」という思いを抱いても、「帰ることができない」「帰還困難区域」と呼ばれる地域が福島にあります。そこでは住民は「避難」を余儀なくされ、現在も「帰還」がかなわず、所々の道路は「封鎖」されています。・・・「避難」「帰還」「封鎖」とは、まるで戦時に飛び交う言葉のようです。何気なく使われているこれらの言葉は、私たちの思考の枠組みや、この社会の構造をどこか言い表しているのでしょうか。

 「帰りたい」という思いの背景には、ある前提が横たわっている気がします。それは、その場所が「安息を得られる場所である」「安心して過ごせる場所である」という前提です。パートナー、両親、兄弟、姉妹、親戚......そういった親しい人たちとの人間関係に、何らかの支障が生じてしまっていたとしたら。本来であれば「安息を得られるはず」の関係性に、ひびが入ってしまったとしたら。この時、「安息を得られるはず......」「安心して過ごせるはず......」の「......はず」という思いが、私たちを縛ってしまうことはないでしょうか。帰る場所が「安息を得られる場所」ではなくなったとき、「帰りたいけど、帰れない」という思いが際立ちます。

 今回のてつがくカフェでは、「帰りたいけど、帰れない」という、その両義的で、割り切れないさまざまな心情について、真摯な対話を通して哲学的に問い、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。ぜひ、ご参加ください。

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てつがくカフェとは・・・?

てつがくカフェは、わたしたちが通常当たり前だと思っている事柄からいったん身を引き離し、「そもそもそれって何なのか」といった問いを投げかけ、ゆっくりお茶を飲みながら「対話」をとおして自分自身の考えを逞しくすることの難しさや楽しさを体験していただこうとするものです。

 


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