予告 2023年07月11日更新

【お知らせ】8月13日(日)第86回てつがくカフェ ーシリーズ「結婚の定義」ー


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次回てつがくカフェのお知らせです。
<制度としての結婚?>をテーマに、みなさんと考えます。



第86回 てつがくカフェ

■ 日時:2023年8月13日(日)14:00−16:30

■ 会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa

■ 参加無料、申込不要、直接会場へ


 

 最近、様々な結婚の形が注目され始めています。キャラ婚(キャラクターとの結婚)やソロ婚(ソロウェディング、1人で結婚式を挙げる)、動物との結婚や複数婚(2人以上の相手との結婚)。しかしまだまだ認知度が低く議論もし尽くされておらず、結婚の一つの形として広く社会一般に受け入れられているわけではありません。認知度でいえば不倫(既婚者が配偶者以外と肉体関係を持つこと)はドラマや物語で度々使われる関係性ですが、現在でも倫理的に好ましくない、あるいは不法行為とされ認められていません。

 前回(第84回)のてつがくカフェで、ある参加者は、結婚に「縛り縛られる窮屈なもの」という印象を持っておられました。一方で子育てを終えられた別の参加者は、結婚はある種の合理性を追求した制度として受け止めていました。その時代ごとに変わりながらも「結婚」という制度自体は世界各国で数百年・数千年続いていることから、何らかの普遍的な合理性や機能性を持ち合わせているようにも思えます。

 一方で結婚は意思表示であるという考え方もあります。結婚指輪はお互いの結婚の証であると同時に既婚者であることを示す意思表示でもあります。またキャラ婚を実際にした人によると、キャラクターと結婚するという選択肢もあることを世間に示し、同じような悩みを抱えている潜在的な人たちに一つの結婚の形を示す、という意味合いも含まれているようです。しかし相手が実在しないキャラクターということでまだ社会性のある結婚とは認識されておらず、個人の趣味の延長として捉えられているところがあります。

 現代日本の法制度下の婚姻関係は、成人の未婚男女が対象であると広く認知されており、また該当者はこの社会を構成し実在する者であるという社会的側面を持ち合わせています。倫理的に問題があるとされる重婚は含まれず、子どもを作り育てるという営みを国や自治体がサポートする最小単位の共同体として合理的な形です。制度としての結婚は認知、社会性、倫理(価値判断)、機能性(合理性)、表現(意思表示)などの様々な条件から構成されている人間関係を定義する一種であると考えられます。ですが必ずしも結婚がこれら条件を全て満たす必要があるのかは分かりません。さらに認知や倫理、合理性などはその時代ごとに移り変わっていくものです。あるべき結婚の形など本当はないのかもしれません。今回は制度という観点から結婚を掘り下げ常識や先入観にとらわれない結婚について皆さんと考えていきたいと思います。

 

※本シリーズは、202210月から、「メディアスタディーズ」事業として「結婚の定義」を継続的に問い直す活動を行なっている「♀×♀お茶っこ飲み会・仙台」と協働で開催します。

 






てつがくカフェとは?・・
てつがくカフェは、わたしたちが通常当たり前だと思っている事柄からいったん身を引き離し、「そもそもそれって何なのか」といった問いを投げかけ、ゆっくりお茶を飲みながら「対話」をとおして自分自身の考えを逞しくすることの難しさや楽しさを体験していただこうとするものです。



主催:てつがくカフェ@せんだい/せんだいメディアテーク
問合せ: sendai.philosophy@gmail.com(てつがくカフェ@せんだい)
助成:一般財団法人 地域創造


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