シネバトルVol.23が開催されました｜せんだいメディアテーク

シネバトル 2018年11月02日更新

シネバトルVol.23が開催されました

シネバトルVol.23のレポートをお届けします。

今年も残すところ2ヶ月となった10月31日、せんだいメディアテーク2F映像音響ライブラリーでシネバトルが開催され、4名のプレゼンターがそれぞれのイチ押し作品をそれぞれのスタイルで紹介しあいました。気がつけば通常スタイルのシネバトルは今年最後（12月はグランドチャンピオン大会です）。そんなことも関係したのか、プレゼンター、オーディエンス双方とも熱量の高い回となりました。

1.浦川さん　「ブラックスワン/監督：ダーレン・アロノフスキー /2011年」

主演のナタリー・ポートマンの眉毛の動きに徹底的にフォーカスした抱腹絶倒のプレゼンを披露したのは初参加の浦川さん。プレゼン時間3分を持て余すくらいの余裕っぷりでした。

2.星佐都子さん「私の中のあなた/監督：ニック・カサヴェテス/2009年」

こちらも初登場の星さん。ネタバレぎりぎりで原作小説と映画の差異をうまくプレゼン。映画の方はいわゆる「感動大作」として宣伝されたようですが、必要以上に情緒に訴えるのではなく描かれる深い人間模様をロジカルにプレゼンされる姿が印象的でした。

3.小野寺吉行さん「NHK 受信料のPR映像/監督：不明/公開年不明（1968年頃？）」

一転してほぼ皆勤賞の小野寺さん。実は今回も2名のプレゼンターから出場キャンセルが相次ぎ、飛び入りで参加してくださったのでした。しかもプレゼン作品は作品本編前に付いていたNHKの広報映像。宮城県図書館でたまたま発見したのだそうです。内容はと言えば往年の人形劇番組「ひょっこりひょうたん島」のキャラクターがNHK受信料支払いを宣伝するという2分程度の映像。小野寺さんの作品紹介では「宮城県図書館ににある、元NHKの貸し出しフィルムの頭についている『ひょっこりひょうたん島』の人形たちによる受信料支払いのPR映像」であります。

なぜそれをプレゼンするのか？？人形の声を吹き替えている声優さんの演技が素晴らしいだけではないのです。実はひょっこりひょうたん島の映像はNHKでも保存していないものが多いらしく、小野寺さんはNHK仙台放送局への発見報告を働き掛けたそうです。今後NHKアーカイヴスの中にこの映像を見つけた方は、「これがあの小野寺さんが発見した...」と思い出していただければ幸いです。

ただしそんなわけですからYouTubeでの動画ご紹介はできないのです。...ですがっ！なんと当のNHKさんがこの発掘されたフィルムの報告をしていました！こちらです。

4.眞鍋健一さん「しあわせの絵の具　愛を描く人　モード・ルイス/監督：アシュリング・ウォルシュ/2018年」

こちらも初登場の真鍋さん。メモを読みながら脱線することもなくわかりやすい丁寧なプレゼンでした。真鍋さんは以前トークサロンの方にご参加いただいたそうで、サロンの参加者がシネバトルへ参戦されるのはスタッフとしては嬉しいことです。

オーディエンスのみなさんからも質疑応答タイムでは援護射撃的な質問が多かったです。オーディエンスのみなさんも、常連さんもいれば初参加の方も程よくミックスされている感じ。特に初参加の方にはプレゼンターとオーディエンスの丁々発止は新鮮なのではないでしょうか。6年目に突入した定期イベントに、初めての方がちらほら来てくださるのは本当にありがたいと思います。

などというスタッフの感慨はともかく、投票の結果厳正な結果が出てしまうのがシネバトル。今回の銀賞は星さんと真鍋さんのおふたり。そして金賞は浦川さんでした！