トークサロン 2019年09月28日更新

第16回シネバトルトークサロンを開催しました


秋深し、隣は何を観る人ぞ。2019年9月のシネバトルトークサロンのレポートをお送りします。

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今回のファシリテーターはシネバトルブレインズ・タムラケイコさん。テーマは『限定空間がなぜ面白い!?ワンシチュエーション映画の愉しみ』です。限定空間?ワンシチュエーション??様々な呼ばれ方をしていますが、タムラさんはワンシチュエーション映画を以下のように定義されました。

例としては『12人の怒れる男』(シドニー・ルメット監督、1957年)がわかりやすいでしょうか。父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、一室に集められた12人の陪審員が評決に至るまで議論する様子を描いた作品で、裁判所の外観や前振りとしての法廷シーンが一瞬出て来たりはするものの、ストーリーの98%(体感値)は陪審員が集められたその一室の中で展開していきます。登場人物は全員おっさんでビジュアル的にも超地味なのにラストまで飽きさせることなく、観賞後の余韻も深い作品ですね。

これを参考に、今回のサロンでは「ワンシチュエーション映画」を次のように定義してみたいと思います。
・作品のほぼ全編が、ひとつの空間・場面で展開する
・その空間は必ずしも密室でなくても構わない(場合によっては場が固定されていれば屋外の特定地点とかもアリ)ので、脇役が出入りすることがあってもOK
・場所の説明のためにその空間を内包する建物の外観を映すのはアリ(あえて見せないのも可)
・同じ建物の中であっても、他の部屋での場面はなるべく使わない(メインの固定空間から見えている隣室への出入りなどはたまになら可)
・第三者や神の視点によるナレーションなどは使わない
・回想シーンや妄想シーン、再現シーンを挿入しない

な・る・ほ・ど〜!運営側は「こんなに厳密に条件を決めたら、話が転がっていかないかも...」と心配もしたのですが、実際にサロンが始まればどんどん出て来る出てくる!好みの違う様々な人たちが集まっているからこその多様な作品例。またその内容を紹介する語り口がみなさん饒舌!みなさん、シネバトルにも出場してみませんか?

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さて次回のサロンは11月27日(水)。テーマは「チャップリン」!...ということしかまだ決まっていないので、詳細は改めてお知らせしますね。お楽しみに!

(A.H.)


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