報告 2020年04月14日更新

「第11回映像サロン」レポート


2020年3月14日(土)に第11回映像サロン「あらゆる場所に映画は宿る~出会いが導くドキュメンタリー映画論~」が行われました。

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今回の発表者は仙台市出身でドキュメンタリー映画で史上初となる新藤兼人賞を受賞した村上浩康監督。10年という長期間の撮影で作られたデビュー作『流 ながれ』や10日間という短期間の撮影で作られた2作目『無名碑 MONUMENT』、そして最新作の『東京干潟』『蟹の惑星』の制作背景に触れながら、一つの場所に通い続けることで見えてくる必然的なつながりや、そこから生まれる物語をどう捉えていくかについてお話しいただきました。

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発表では撮影時のエピソードを交えながら、現実の動きをどう予測したり駆け引きしたりしながら映画的なものを抽出していくか、本来作品の世界観とは無関係なナレーションを省くためにどのような撮影を心掛けるか、また映像に映っていないものを表現するためにいかに音に創意工夫を凝らすかといった具体的なテクニックもお話しいただき、参加者のみなさんも村上監督の細部に至る徹底的なこだわりと表現の美学に感嘆しながら興味深くお話を聞いていました。

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2020年2月23日(日)に別団体の主催で行われた『東京干潟』『蟹の惑星』をご覧になった方も多く参加していたことから、質問も多岐にわたり、映画を完成させただけでは終わらない出演者との現在の関係性や、長期間に及ぶ自主制作のモチベーションなど、村上監督の人柄が滲み出るようなお話もたくさん引き出され、映画上映は無いながらもとても濃密で充実した時間となりました。

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今回、新型コロナウイルス対策として参加者のみなさんには感染予防のご協力をお願いしましたが、みなさん快くご協力いただき、無事会を盛会に終えることができました。村上監督、参加者のみなさま、この度は本当にありがとうございました!

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