せんだいメディアテーク

ページの本文へ移動する

ページインデックス

イベントカレンダー

館内の催し物の予定を見ることができます

プロジェクトリスト

今年度メディアテークでおこなわれている取り組みの一覧です

アーカイブ

さまざまな人々とメディアテークの協働による創造・発信の成果や記録を公開しています

プロジェクトリスト | どこコレ?-おしえてください昭和のセンダイ

2016年06月25日更新報告第4回どこコレ? −−おしえてください昭和のセンダイ レポート

【開催概要】
日時:2016 年 6 月 25 日(土)15:00-17:00
会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
(参考: https://www.smt.jp/projects/doko/2016/06/4-3.html


* * *





収集した写真に写っている「コレ」は「どこ」なのかを来場者のみなさんにおたずねし、写真の情報を確定させていくプロジェクト「どこコレ?」の第5回目となる展示が、2016429日~626日の約2カ月間、開催されました。

会期最終日の前日となる625日、第4回目となる「考えるテーブル どこコレ?」が行われ、2カ月間に渡る会期中、場所が新たに確定した写真や、過去の「どこコレ?」で確定に至らなかった事例、そして今回、新しい試みとして、ご来場いただいた方に「確定に至るまでの経過」を発表いただいたりと、充実した時間となりました。

今回新しく展示した写真の中には、現在では珍しい「ガラス乾板」からスキャンしたものが展示されています。これは、NPO法人20世紀アーカイブ仙台にご提供いただいたもので、昭和10年代~30年代に撮られた約200枚の中から厳選し展示。当日はご提供者の方にもご来場いただきました。

img137

これが、乾板からの1枚。

会場のお客さまからいち早く「宮沢橋」との声が上がりました。付箋には「今の宮沢橋のやや上流側にあった橋。」「一銭橋。お金を一銭払って渡っていた。」「宮農(宮城県農業高等学校)でよく遊んでいた。この木を覚えている。」などの意見が書かれました。また、会場のお客さまからは「橋ができる前は、渡し船だったんだよ。」というお話しがありました。ここで、つい先日、別の方からご提供いただいた写真を見ていただきました。裏面には「昭和97月 宮沢橋」と書かれ、これが先ほどの写真と同じ橋であるということがわかります。このように、一枚の写真だけでは確定できないものが、他の写真や地図などと組み合わさることにより、より確かになるということがわかると思います。

次に「どこコレ?」の楽しみ方のひとつとして、いつも多くの情報を寄せてくださる方に、ご自分なりの調べ方をお話ししてもらいました。

DSCF2128

上の写真のように多くの情報を寄せていただき、まずは順序立てて説明していただきました。

【まずは、仙台市内だろうという前提で、写真にある映画の立て看板がいつの時代の映画かを調べた。図書館で「キネマ旬報 総決算号」を戦後からずっと追っていくと、昭和29715日公開の映画だとわかった。東京の方が公開が先のため、今度は河北新報を見ると、昭和29715日の新聞に「明日16日より公開」と明記されていた。これで時期はわかった。次に、「ゼネラル」の表記があり、これは八欧電機株式会社の仙台支社だろうと当たりを付け、東北大学にある「1955年版会社年鑑」を確認すると、仙台営業所 仙台市東一番丁95と記載されていた。この住所を当時の地図で見ると、東二番丁と南町通の角、日本生命の場所であることがわかった。そこで東北大学にある日本生命の社史「日本生命70年誌(昭和38年)」を見ると、同じ建物が写っていた。おそらく間違いないだろうが、念のため、昭和29716日より前からこの建物があったという証拠が欲しかった。昭和29429日発行の河北新報にゼネラルラジオが広告を出していて、その住所が仙台市東一番丁95とあったため、日本生命の場所で間違いない、と自分なりに確定した。】と丁寧にご説明いただきました。

補足として、【「ではこの建物はいつなくなったのか」と思い調べたところ、昭和42819日の河北新報夕刊に「姿消す仙台名物日本生命仙台支社 レンガ造りを解体」との記事があり、場所の特定も大事だが、このような情報も必要だろう】と追加情報の大切さもお話しいただきました。

「どこコレ?」は、写真の場所の特定のみならず、丹念に資料を読み重ね、知ることも大切。そして、当時を知る方からたくさんの思い出として頭に入っていることをお話ししていただき、そこから世代間のコミュニケーションが生まれるのもひとつ。また、今回はじめてSNSを活用し、Twitter上で数人で会話をしながら調べていくという方法もひとつ。

2カ月という長い会期中、多くの方に足を運んでもらうことで、ひとりでは見つけられないものを、たくさんの人の知見・経験があってはじめてわかっていくことの重要さを改めて感じました。

最後に、一年前の「どこコレ?」で会場のみなさんとお話しした「有力な確定情報を寄せてくれた方に『どこコレ?認定証』を発行する」というアイディアが今回新たに採用され、情報を寄せてくれた方に早速お配りしています。

DSCF2152

「どこコレ?」は、せんだいメディアテークを会場に1年に1回のペースで今後も継続して開催していく予定です。またぜひ会場にお越しいただき、みなさんの懐かしい思い出を私たちにお聞かせください。

なお、NPO法人20世紀アーカイブ仙台では引き続き古い写真や8ミリ映像を募集しています。





*この記事はウェブサイト「考えるテーブル」からの転載です(http://table.smt.jp/?p=13192#report