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プロジェクトリスト | どこコレ?-おしえてください昭和のセンダイ

2020年07月30日更新報告第9回 どこコレ?ーおしえてください昭和のセンダイ レポート

【開催概要】

日時:2020418 日(土)〜621日(日)

会場:榴岡会場(風の時編集部 内)

* * *

9回目となる「どこコレ?」は、当初は通常通りゴールデンウィークに合わせて開催する予定でしたが、来場者との交流がポイントとなる「どこコレ?」は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にも繋がり兼ねないことや、緊急事態宣言により会場のせんだいメディアテークが臨時休館となったことから、中止という判断をせざるを得ない状況でした。それでも、密閉、密集、密接の「三密」を避けて開催することはできないか?を検討した結果、今年は初のオンラインでの開催となりました。

オンライン開催告知記事「古い仙台の写真の情報を集めています」

https://www.smt.jp/projects/doko/2020/05/post-89.html

展示予定だった25枚の写真から6枚をセレクトし、せんだいメディアテークのウェブサイトに写真をアップしてネット上で閲覧することができるようにし、また、主催者のNPO法人20世紀アーカイブ仙台の構成団体である「風の時編集部」事務所内を「榴岡会場」として写真を貼り出し、皆さんから寄せられた情報を視覚化できるよう付せん紙に書き込み展示しました。また、ウェブサイトに加え、寄せられた情報はFacebookTwitterなどSNSなどでさらに再発信し、確度を高める試みも実施しました。
今回、展示したのがこの6枚です。

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提供/アラン・バトラー氏 1951(昭和26)年撮影

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提供/アラン・バトラー氏 1951(昭和26)年撮影

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提供/アラン・バトラー氏 1951(昭和26)年撮影

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撮影/羽田喜作氏 撮影年不明

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撮影/羽田喜作氏 撮影年不明

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撮影/羽田喜作氏 撮影年不明

423日放送のミヤギテレビ「OH!バンデス」のコーナー「解決!リョウ様」内や、61日付けの河北新報でも「オンライン版どこコレ?」を紹介してもらいました。マスメディアの協力もあり情報提供を広く呼びかけたことで、視聴者・読者の方から場所や年代についての情報がたくさん寄せられました。「OH!バンデス」では引き続き、610日と17日の放送で、この寄せられた情報をもとに検証、写真の場所がどこなのか実際に現地に行っての取材をしていただきました。

今回確定した一例をご紹介します。これは、米軍医の故ジョージ・バトラー氏が1951(昭和26)年に撮った写真です。

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提供/アラン・バトラー氏 1951(昭和26)年撮影

馬車によったる(肥え桶)、特徴的なカーブの道路、映画のポスター、右側に映る細い木、整骨・鍼灸・赤門の看板、向かって左側にできる影が、場所を特定するヒントです。

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この写真にもメールやSNSでたくさんの情報が寄せられました

この写真に寄せられた情報をまとめると下記のとおりです。

・馬車の左側に影があるので、向かって右側が南方になる。と言うことは、道路の奥が東でこちら側が西。

・右端の若木は戦災復興に伴い、改修または新設された道路の街路樹だろうか。

・東西に走る拡幅・新設された道路で昭和26年当時あるのは「定禅寺通」「広瀬通」「青葉通」あたり。

・「定禅寺通」「広瀬通」には鋭角な「トの字型」交差点はなく、「青葉通」の大町くらい。

・赤門鍼灸柔整専門学校は昭和22年に「東北高等鍼灸学校」として大町一丁目に開校。川前丁に移転したのは1957(昭和32)年。撮影年は1951(昭和26)年なので、学校は大町一丁目にある。

・学校のHPに設立当初の校舎の写真が載っていて、写真左端に写っている建物と同じもののようだ。

・左側の道路、西に10メートル程度先に「赤門自動車学校」の電柱看板がある。創業地ゆかりの看板か?

→以上の推測と証拠から、撮影場所は地下鉄東西線の大町西公園駅付近「大町一丁目」で、左端は藤崎に向かう道路、右端は青葉通と確定しました。

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同場所の現在の様子。鋭角な「トの字型交差点」は今も変わりません。


今回は、コロナ禍においてイレギュラーな「どこコレ?」開催となりましたが、別の見方をすれば、ウェブサイトやSNS、テレビ、新聞、現地など、これまで「どこコレ?」では使ってこなかったメディアを積極的に活用した展示になったとも言えます。
今回初めてオンライン版の「どこコレ?」を開催してみて、青森や千葉・神戸などからも情報が寄せられるなど、会場に足を運べない方たちが気軽に参加できるというのはオンラインならではと感じました。ウェブサイトに写真が掲載されることで、スマホなどを使いいつでもどこでもその写真を見ることができる、さらに画像をズームして見ることもできる、というのも写真の見方を広げることになったようです。
また、ご自身で調べたことをまとめて情報提供してもらえることで、内容がより具体的となり、正確度が高いものとなっているのもオンラインの特徴だったと思います。

一方で、毎年「どこコレ?」展示会場では普通に行われている会話、生の声が聞けなかったこと、楽しみにしてくださる常連の方々とお会いできなかったことは残念ですし、何よりも、"体験談や過去の記憶が集めにくい"というのがオンラインの苦手とするところであることを実感しました。直接会場でお聞きする声は、不確かな情報も多く含まれるのですが、実はその中に大切な思い出話だったり、今はなき当時の情景を想像させてくれる言葉が含まれるのです。それらにじっくりと耳を傾けることで、記憶の中の声を残していくことも「どこコレ?」の重要なテーマであることを再認識しました。

これまで行ってきた対面による情報収集、そして今回取り組んだオンラインの特徴を活かし、双方の良いところを組み合わせた新しいスタイルで「どこコレ?」を開催できないか、今後検討してみたいと思います。

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2020年620日に開催した「どこコレ?」最終見学会

おかげさまで、第9回「どこコレ?」は、2020418日~621日の約2カ月間で約90もの情報をお寄せいただき、新規写真6枚のうち5枚を「確定」することができました。来年、せんだいメディアテークのオープンな会場で、みなさんとお会いできること楽しみにしています。情報をご提供いただいた皆様、ありがとうございました。

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「どこコレ?」会場