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報告 2024年07月28日更新
【レポート】第29回公開ミーティングを行いました
今回の公開ミーティングには3名が参加し、前回黒板に残していた「無駄」「運」「選択枠」といったテーマを参考にしながら対話が進められました。
まず、「進路をどうやって決めたか」という話題が中心となり、高校進学の際に親が期待する進路と自分の希望する進路が異なるケースがあることが語られました。それぞれが高校を選ぶ際に重視した点についても意見が交わされ、"自由な校風を体感したから" "部活動が盛んだったから" "家から近かったから"など、選ぶ基準は多岐にわたっていました。また、海外出身の参加者は、自分の住んでいた地域では学歴が進路選択の基準ではなかったこと、大学選びの段階で初めて進路を絞り込むという背景を共有しました。
「受験の結果次第で人生が決まってしまうのではないか」という不安を感じた人もいれば、とくに怖さを感じなかった人や、あまり深く考えていなかったという意見も見られ、進路選択に対する姿勢や感じ方の違いが浮き彫りになりました。
次に「無駄」というテーマに移りました。たとえば漫画の「推しのページを何度も読む」ことや、同じ本や音楽を繰り返し楽しむことは、自分にとっては大切なことでも、他人から見れば無駄に映ることがあるのではないかという話題が出ました。またそれが安心感をもたらす一方で、新しいものをもっと取り入れるべきと考える人もいるという対立した視点も紹介されました。また、日本のアニメがきっかけで日本語を学び始めたという参加者の経験が語られ、そのときは無駄だと思っていたことが、後に現在の仕事につながったというエピソードも共有されました。
さらに、言語や文化に関する話題にも広がりが見られました。日本語には文化的な背景が深く根付いており、たとえば「マスオさん」という言葉が、お婿(むこ)さんを意味することなど、共通の前提があるという指摘がされました。また、訛りや方言を恥ずかしく思う背景についても議論が進み、自分の地域の言葉にもっと誇りを持つべきだという意見も出されました。
今回の対話を通じて、進路や日常の選択、さらには「無駄」と見えるものの価値について、さまざまな視点から深く考えることができました。
今後もさまざまなテーマで対話を行う場をひらいていく予定です。ぜひお気軽に立ち寄ってみてくださいね。お待ちしています。