2023
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報告 2024年09月29日更新
【レポート】第31回公開ミーティングを行いました
今回のユースてつがくカフェには、3名の方が参加してくれました。全員、初めての方です。
まず、「ドラえもんに登場する出来杉くんとは、どういう存在なんだろう?」という問いかけから派生して「物語における脇役とは、どのような存在なのか?」という対話が始まっていきます(些細で何気ない、とても小さな疑問から哲学的な問いが動き出すのがユースてつがくカフェの特徴です)。ここから、「印象に残るとはどういうことなのだろう?」「忘れられない思い出は何だろう?」という話へと展開していきます。
「小学生の頃、給食の時間に飲んだ牛乳瓶や牛乳パックの形などは、なぜか覚えている。勉強したことは詳しく覚えていないのにね。それはどうしてなんだろう?」
「きっとエピソードに、においや味といった感覚が混じってきたら忘れられなくなるのかもしれない。あと、気持ちが動かされたりしたときも忘れられなくなる。」
難しそうな言葉を使わなくとも「そもそも、役割とは何だろう?」「記憶と印象は関係あるの?」といったように、普段使いの言葉で自然に対話が動きはじめていくのが、ユースに参加する人たちのポテンシャルなのだと思います。
そして、「印象」という言葉から派生して「見る/見られるという経験はどういう経験なのだろう?」「『美しさ』や『きれいさ』とは何だろう?」といった話が展開されていきます。
「水族館にいる魚って、とてもきれい。それに魚は周りの目を気にしなくていい。周りの目を気にしないできれいでいられるって、とてもうらやましい。」
「私は周りと合わせた服を選びたくなくて、私が好きな服を着ていたい。そして、きれいでいたい、美しくいたいっていう気持ちもある。だけど、誰かのために『きれいでいたい』っていうわけじゃない。自分の気持ちと、きれいでいたい、っていう気持ちを両立させたくて。」
「『きれいさ』や『美しさ』って、周りと比べようとする誘惑とセットになってしまうことがある。」
「そうすると、どうしても周りの目が入ってきてしまうよね。」
「きれいさ」や「美しさ」は、「見る/見られる」という経験と、なかなか切り離せないのかもしれません。また、性別や社会の在り方とも、関わりがありそうです。
最後に、中学生や高校生が参加しやすくなるためにはどうすればいいのだろう、といったことを話し合いました。SNSの情報はただ流れていくだけなので、ポスターのほうがいいかもしれない。ポスターも、教室のなかではなく階段の踊り場のように、繰り返し通り過ぎる場所に貼ってあると目に入りやすいかもしれない。学生さんたちの生活世界に関わる話を聞いて、なるほどと思いました。
今回も「なんでだろう?」「どうしてだろう?」といった、何気ない疑問から話し合うことができました。これを読んだ中学生や高校生のみなさん、ぜひ参加してみてください。