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報告 2025年01月07日更新
【レポート】第33回公開ミーティングを行いました
今回の公開ミーティングには5名が参加し、「退屈と暇」をテーマに対話が始まりました。
参加者は興味がないことに伴う「退屈」な時間と、空をぼんやり見るような「暇」な時間の違いについて意見を交わしました。中には退屈を感じたことがないという人もいて、暇な時間が新たな経験につながるというエピソードも共有されました。また、学生生活と社会人生活を比べて、忙しそうに見えても選択の自由があるときには暇を感じられることについても話題になりました。
次に、ある参加者が口にした「くまのプーさんとクリストファー・ロビンとのやりとり」をきっかけに、「1番古い記憶」について話題になりました。お医者さんごっこでおなかに積み木が載せられたこと、鏡に映る自分がおかっぱ頭だったこと、妹が生まれるときに買ってもらった甘いジュースのことなど、個人的で親密なエピソードが共有され、その流れで「大人と子供の違い」や「自分を大人だと思うか」という話題に移りました。「子供という言葉が、大人と親の両方に対応すること」や「責任」といった観点から、ひとりの人間の中に大人と子供がマーブル状に存在していて、時と場面によって大人になったり子供になったりするという考えも示されました。
「子供のころの将来の夢」についても話し合い、夢と職業が結びつくことへの違和感や、「小説を書いたことある?」といったことに話題が広がりました。小説を書いたことはなくても、恋愛や対人関係について、私たちが日々物語を自分で作りながら生きていて、それが芸術を楽しむ素地になっているという意見もありました。また、他人を自分の物語に巻き込む危険性や、ドラマがもたらす疑似体験についても話が及びました。
最後に、「恋愛でしか存在しない感情」について話題になりました。家族愛や友情との違いや、恋愛に伴う恥ずかしさ、多くの人を同時に好きになる感覚について語られました。恋愛感情は外からやってくるものでコントロールが難しく、「アチッ」「ビビッ」となって独占欲が出るなど、他の感情と異なる鮮烈さがあるという意見が印象的でした。
今回は、様々なテーマを移ろいながら、参加者の個人的で具体的なエピソードが多く語られ、集まって言葉を交わすことの楽しさを感じる機会となりました。
今後も継続して対話の場を開いていく予定です。次回は、2月11日(火・祝日)の開催です。ぜひ気軽にお越しくださいね。お待ちしています。