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報告 2018年04月25日更新
【レポート】民話ゆうわ座 第五回「民話のなかのキツネたち」
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1.「民話 ゆうわ座」について 小田嶋 利江
「民話 ゆうわ座」は、先祖から語り継がれてきた民話の深い森を、みなさんと歩いてみようとする集いであり、今回はさまざまな「キツネ話」の中のキツネについて参加者と考えた。
2.伝承の語り手が語る『キツネ話』の映像を観る
伊藤正子さんの『キツネの見込み違ぇ』の語りの映像を視聴し、伝承の語り手によるキツネ話にふれた。
3.採訪者の目でとらえた『キツネ話』 話題提供 :小野 和子
採訪の場で気づかされた『キツネ話』を考えるさまざまな視点をしめした。実話として語られること、男女で扱いが大きく異なること、「ひかされる」という言葉から見えるキツネと人の関係性、そして『葛の葉』でキツネの正体を現す影の問題など。
4.さまざまなキツネたちの姿 その一 進行:島津 信子
いろいろな『キツネ話』をみやぎ民話の会語りグループによる語りで聞く。前半はキツネと動物、キツネと人との争い、競争の話五話。
『キツネとツブの競走』佐久間 クラ子
『海をわたったキッポ』堀之内 優樹
『キツネのあん餅屋』柴田 民雄
『キツネと法印さま』小野 津仔
『偽本尊』山田 和郎
5.みなさんと感想や意見の交換 その一
会場の参加者から自由に意見感想が出された。話の中でキツネの扱いの良し悪しが両極端なこと、その両極を行き来して分けられないこと、話の中(虚)のキツネと現実(実)のキツネの相互展開があること、野生動物としてのキツネに感じる皮膚感覚、人間の感情をキツネに託していることなど、とても示唆的で多様な意見が交わされた。
6.さまざまなキツネたちの姿 その二 進行:山田 裕子
いろいろな『キツネ話』をみやぎ民話の会語りグループによる語りで聞く。後半は、キツネと人との結婚、助け合いの話と、ほんとうにあった実話としての話四話。
『キツネと小太郎』目黒 とみ子
『医者先生とキツネ』長須賀 直子
『キツネと産婆さん』倉林 惠子
『キツネにひかされたお婿さん』及川 敏恵
7.みなさんと感想や意見の交換 その二
語られた『キツネ話』と前半の意見交換を受けて、さらにさまざまな意見が出された。キツネの化かす力と人を幻の世界に誘う力のこと、キツネと人の敵対と親密の二面性、キツネに化かされた実話の紹介、キツネに託す人の内面の陰のこと、『葛の葉』と弱者・差別のこと、『産婆さんとキツネ』でのキツネと人の身体性、出産の移り変りとキツネの関わりなど。
とても多様な視点からの意見が出され、主催者も参加者も、それぞれこれから考える課題と手がかりを持ち帰った。
▼板書:瀬尾夏美
報告:小田嶋利江(みやぎ民話の会「民話 声の図書室」プロジェクトチーム)
ロングレポートはこちら↓
第五回民話ゆうわ座ロングレポート(PDFファイル/1MB)
民話ゆうわ座第五回配布資料(PDFファイル/4.4MB)
民話ゆうわ座第五回チラシ(PDFファイル/401KB)